移民法Q&A

07.2011   I-130

Q. 私は、2000年末に、米国市民である姉を通して米国市民権の申請を行いましたが、未だ、待っている状態です。また、5年前から学校に通えなくなり、現在、不法滞在の状態です。私はグリーンカードを取得できるのでしょうか。また、取得できるとすれば、いつ頃でしょうか。

A. 家族申請における永住権申請は四つのカテゴリーに分かれています。

Immediate Relative

 米国市民の配偶者。米国市民の21歳未満の子供。米国市民の両親(この場合申請者となる米国市民は21歳以上であること)。そして、亡くなった米国市民の配偶者でその米国市民の配偶者が亡くなった時点で2年以上結婚していた場合。これらに当たる者が最優先となり、それ以外は以下のように順位付けられる。(但し、中国本土で生まれた方、インド、メキシコ、フィリピンの国籍の方を除きます)

 

第一優先(First Preference) 米国市民の21歳以上の未婚の子供。

第二優先 A(Second Preference A)永住権保持者の配偶者、または21歳未満の子供。

第二優先 B (Second Preference B)永住権保持者の21歳以上の未婚の子供。

第三優先(Third Preference)米国市民の既婚の子供。

第四優先(Fourth Preference) 米国市民の兄弟姉妹(この場合、スポンサーとなる米国市民は21歳以上であること)

移民法の201条(INA §201(c))によって、年間でどれだけの人数に永住権を与えるかということが定められているため、上記の Immediate Relative のカテゴリーを除いて、現在移民局に永住権の申請をしてから永住権を取得するまで一定の期間待たされているのが現状です。

 

具体的には、現在(2011年7月)の時点で、第一優先のカテゴリーでは、2004年の5月1日に申請を開始した人の順番が回ってきている所です。第二優先 A では、2008年3月22日、第二優先 B では、2003年7月1日、第三優先では、2001年7月15日、第四優先では、2000年3月8日です。但し、この順番が回って来た時点で、グリーンカードが取得できるわけではなく、ここから、手続の第2段階(実際のグリーンカード取得の為の手続)に入ることになります。この日付の発表は、毎月 Department of State が行っており、http://travel.state.gov/visa/bulletin/bulletin_1360.html にて確認する事ができます。

 

あなたの場合は兄弟が市民権を保持されているので、第四優先に当てはまります。このカテゴリーにおいては、上記のように、2000年3月8日の優先日付(Priority Date)を待っている人たちが現在実際にグリーンカード取得への手続きを始めることができています。従って、あなたの優先日付が Department of State により発表されれば、あなたは永住権へとステータスを変更する手続きが取れます。あなたが現在米国に住んでいるのであれば米国で永住権に変更ができます。現在このステータスの変更の申請書(Adjustment of Status)を申請してからグリーンカードを取得するまで約6ヶ月を要しています。手続としては、申請後約6週間で指紋を取る事になり、ここで、犯罪暦のチェックがされます。また、申請より2-3ヶ月で移民局より就労許可が下り、働きながら待つことが出来ます。

 

最後は、面接になりますが、あなたの場合は、姉妹関係にある事を戸籍等で証明すれば良いだけなので、結婚を通して申請する場合のように、その結婚が虚偽でない事を立証するような書類を準備する必要はなく、簡単な面接で終わる可能性が非常に高いと言えます。面接後は約3週間でグリーンカードが送られてくる事になり、その後は、勿論、合法的に出入国は可能になります。また、あなたの現在のステータスが不法滞在になっていたとしても、2000年12月以来、米国より出国をしていなければ、移民局に1,000ドルの罰金を支払うことにより、グリーンカードの申請が可能です。これは、INA245条(i)項に規定されており、不法滞在だけでなく、不法就労も許される事になっています。従って、申請書を提出する際に、過去5年間の職歴を記載する事になりますが、万一、あなたが、不法に就労していたとしてもそのまま記載される事をお薦めします。現在までの長い間、どのような経済的なサポートの下、生活してきたかを聞かれる場合も多いからです。

 

06.2011           Citizenship

Q. 私は、グリーンカードを保持しており、アメリカに10年滞在した後、日本の会社から仕事のオファーを受け、日本に2年滞在した後、先月、アメリカに戻ってきました。今後は、アメリカでずっと暮らす予定なので、米国市民権の申請をしようと思いますが、私は、申請を行う事は可能でしょうか?ちなみに、私は、リエントリーパーミットを取得してから日本に行きました。

 

A. あなたの場合、日本に滞在していた2年間の間に、アメリカに訪れたかどうかが問題となります。

 

市民権を申請する資格としては、まず、永住権を取得してから4年9ヶ月を経過して(米国市民と結婚した場合は2年9ヶ月)している必要があります。また、申請前の過去5年間、合計してその半分以上は米国に滞在していなければなりません。米国市民と結婚している場合は、2年半ですが、市民権取得まで、結婚を維持している必要があります。また、この5年期間の間は米国に継続的に居住する必要があり、もし米国を長期間不在にすると市民権の取得が出来ない場合があります。詳しくは、1)連続して6ヶ月未満の不在は米国に継続的に居住しているとみなされ、2)連続して6ヶ月以上一年未満の不在の場合は、米国における継続的な居住を放棄したことみなされ、市民権の取得に影響を及ぼす可能性があります。この場合は、申請者が米国における継続的な居住を放棄していないという客観的な証拠を提出することにより、申請が認められる余地がありますが、この立証責任は申請者の方にあります。特に最近では、審査が非常に厳しくなり、このカテゴリーに入るケースの場合は、殆どの場合が認められていないのが現状です。3)連続して1年以上不在の場合は、市民権を申請する条件としての継続的な米国での居住条件を満たさないとみなされます。

ここで、注意していただきたい事は、Re-entry Permit は、あくまで、グリーンカードを失わない為のものであり、米国市民になる権利を保持する為のものではないという事です。米国市民になる権利を保持するには、出国前に、Preserve Residence の申請書を移民局に提出しておく必要があります。この申請を出国前に行っていれば、海外に居住している期間も米国に滞在しているのと同じように換算されます。但し、この Preserve Residence の申請を行った場合でも、連続して6ヶ月以上の海外での滞在は、免除されますが、過去5年間の内、合計で、その半分以上米国に滞在しないといけないという条件は、免除されません。

従って、もし、あなたが、Re-entry Permit に加えて この Preserve Residence の申請も行っていれば、あなたの日本での滞在期間は、2年ですので、今すぐにでも、米国市民権取得の申請ができます。仮に、あなたが、Preserve Residence の申請を行っていなかったとしても、2年のうちに時よりアメリカに戻って来られており、その際のアメリカの滞在期間が、たとえ、1日であったとしても、アメリカを連続して半年以上離れていなければ、直ぐにでも、米国市民権の申請が可能です。しかしながら、Preserve Residenceの申請を行なわずに、過去2年の内アメリカを連続して半年以上離れていた期間があった場合には、直ぐに、米国市民権の申請を行う事はできません。アメリカに戻られた日から数えて、4年半待つ必要があります。

米国市民権申請の為の条件を満たしている場合は、N-400 と言う申請書類に写真(2枚)、パスポート、グリーンカード(表裏)のコピーに申請料680ドルを添え、申請を行う事ができます。申請後、約6週間でフィンガープリントの通知が来ます。ここで、過去において犯罪歴がないかどうかの確認がされます。次に、約2-3ヶ月でインタビューになります。ここでは、上述のアメリカ滞在期間の確認がなられるとともに、アメリカの政治や歴史に関するテストを受ける事になります。このテストは、口頭と筆記のどちらかで行われ、通常6割以上正解すると合格です。出題される問題は、殆ど決まっていますので、事前に勉強されておかれる事をお薦めします。移民局のサイトにある例題100問に加えて、アメリカの大統領、副大統領、カリフォルニア州の知事、カリフォルニア州出身の連邦政府の Senator2人の名前がよく聞かれます。また、「日本とアメリカが戦争した場合どちらを守るか?」と言った興味深い問題が出題されることもあります。このインタビューでは、50歳以上でグリーンカードを取得して20年以上になる場合、或いは、55歳以上でグリーンカードを取得して15年以上になる場合は、通訳を連れて行く事もできます。

最後に、インタビュー後、約2-3ヶ月で宣誓式になり、宣誓式当日に米国市民になった証明として Naturalization Certificate を受け取る事になります。

05.2011   H-1B & LPR

Q. 私は、H-1B を持つ主人の配偶者(H-4保持者)です。日本で長年のシェフ経験があり、こちらで知り合ったレストラン経営者からぜひ雇いたいと言われ、そのレストランをスポンサーにグリーンカードの申請をしています。I-140 は、すでにパスしており、現在I-485の順番待ちです。しかし、私のプライオリティーデートが来る前に、主人の H-1B が切れてしまいます。その場合、どうなるのでしょうか?ちなみにカテゴリー3です。

 

A. 確かに、あなたの Priority Dateが来る前にご主人の H-1B が切れてしまうと、あなたの H-4 も必然的に切れることになり、米国での滞在ができなくなります。従って、その後、何のアクションも取らない場合は、一旦、日本に戻り、あなたのグリーンカードの申請を Consular Process (最後の段階の手続を日本で行う方法)に切り替え、Priority Date が廻って来た時点で日本のアメリカ大使館で面接を受け、半年間有効で一回限り使用可能の Immigrant Visa の発行を受け、米国に入国すれば、その後、約3週間程度で、入国の際に届け出た住所にグリーンカードが送られてくることになります。

しかしながら、現在、御主人が H-1B にて仕事をされておられる事、もう既に、ご夫婦ともアメリカでの生活が長い事を考えると、一旦日本に帰り、Priority Date が廻ってくるのを待つ事は容易ではありません。そこで、以下、米国に滞在し、御主人も就労を続けた状態で、あなたの PriorityDate を待つことが出来るオプション(これに関しては、多種多様なオプションが考えられますが、その代表的なもの)をご説明します。

まず、ご主人の H-1B が切れるまでに1年3ヶ月以上ある場合は、ご主人が、グリーンカードの申請を開始する事をお薦めします。ご主人が H-1B を取得していると言うことは、ご主人自身は、必然的にグリーンカード申請の条件を満たしている筈です。この手続きにおいては、ご主人の現在の雇用主に限る必要は無く、グリーンカード申請の条件を満たしている会社ならば、他の会社でも可能です。グリーンカード申請の為の会社側の主な条件としては、ご主人の学歴、或いは、職歴を活かす役職が存在している事、又、会社の決算が労働局によって定められる御主人の給与以上の黒字を出しているか、或いは、(仮に赤字であったとしても)会社の現在資産価値が労働局によって定められる御主人の給与以上ある(例えば債務超過していない)事等です。

グリーンカードの申請を始めて1年以上経過すれば、仮に、H-1B の最大延長期間である6年を過ぎても、1年毎の延長申請が可能です。但し、グリーンカードの申請が開始されたと看做されるのは、Labor Certification の申請を労働局に行った時点になりますので、その前に、Prevailing Wage(前述した労働局によって定められる御主人の給与の事です) Request に約1ヵ月、募集広告に2ヶ月かかりますので、上述したように、ご主人の H-1B が切れるまでに1年3ヶ月以上の猶予が必要となるわけです。

 

そこで、もし、ご主人の H-1B の最大延長期間の6年が満了するまでに、上述したような1年3ヵ月の期間が残されていない場合は、御主人のグリーンカードの申請をカテゴリー2で行う方法が考えられます。カテゴリー2での申請においては、ご主人が修士号を取得しているか、或いは、学士号を取得している事に加えて5年以上の職歴がある事が要求されます。もし、御主人の H-1B (御主人がH-1Bを職歴による換算で取得したのではなく学士号を保持している事が前提です)が切れるまでに1年3ヵ月無いのであれば、恐らく、現時点において5年以上の職歴がある筈です。(仮に無かったとしても、後、3ヶ月以内の間に5年に達する筈です。)この場合、カテゴリー2でグリーンカードの申請を行えば、Prevailing Wage Request に約1ヵ月、募集広告に2ヶ月、その後の Labor Certification の申請に約1ヶ月、その後の I-140 の申請に約15日(通常、この手続きには、約5ヶ月を要しますが Premium Processing を用いれば、15日以下に短縮できます)の合計約4ヶ月と15日で、I-140の認可を得る事ができます。このI-140の認可があれば、御主人の H-1B の最長延長期間の6年を超えても、3年毎の延長が可能です。従って、ご主人の H-1B の期間が切れるまでに4ヶ月と15日あれば、この手続を行える可能性があるわけです。

 

但し、ここで注意していただきたい事は、5年の職務経験を得た会社で、H-1B と同じ役職でのグリーンカード申請は行えない事、また、Labor Certificetion の審査においてAudit(監査)を受けた場合は、約10ヶ月間この手続が伸びてしまう事です。ただ、Auditの間に、御主の H-1B が切れてしまうことを想定するならば、複数の会社でのグリーンカードの申請を行う事も手段の一つとして考えられます。

04.2011  Child Protection Act

Q. 私は、現在、Eビザを持っており、また、今働いている会社を通して、グリーンカードを申請しています。私は、日本で大学を卒業した後、7年間日本で働いた後、アメリカに来たので、グリーンカードは、1年半程で取る事ができると聞いています。ただ、私には、現在こちらの大学に通っている長女がいて、もうすぐで21歳になります。私がグリーンカードが取れるまでにこの娘が21歳を超えてしまうと、娘はグリーンカードが取れなくなるだけでなく、21歳で娘のEビザの資格がなくなり、学生ビザに切り替えないといけない(すなわち、学費も上がる)と聞いています。娘が一緒にグリーンカードを取るため、何か良い方法はないでしょうか?

 

A. 確かに、あなたが、大学を卒業していて、5年以上の職歴があれば、(或いは、職歴がなくとも修士号以上を取得していれば)、グリーンカードの申請における第2優先のカテゴリーに属し、通常よりも遥かに短い期間でグリーンカードを取得する事ができます。そこで、仮に、御長女の21歳の誕生日までにグリーンカードが取得できない場合は、あなたの御長女が、Child Protection Act の適用を受ける事ができるかどうかが大きな問題となります。この点に付いて、以下、述べさせて頂きます。

 

雇用を通してグリーンカードを申請する場合は、一般的に、第1段階として、労働局に Prevailing Wage が幾らであるかをリクエストした後、募集広告を掛け、労働局に労働認可証(Labor Certification)の申請を行い、その認可を受ける必要があります。この段階は、通常、Prevailing Wage のリクエストから募集広告完了まで、約3ヶ月、労働局の審査に約3―5ヶ月で、合計、平均で約7ヶ月を要します。但し、労働局からの監査(Auit)を受けてしまった場合(これは、一般的にランダムに行われる場合が殆どです)には、さらに10ヶ月を要する事になってしまいます。

次に、第2段階として、スポンサーである会社が、当該従業員(申請者)に労働局が定める規定の給料を払うだけの経済的能力があるかどうかが審査されます。(この申請を、通常、I-140によるの申請と呼ばれます。)、最後に、第3段階として、申請者自身が条件を満たしているか、犯罪歴・不法滞在歴がないかどうか等が審査されます。(この申請を、通常、I-485 による申請と呼ばれます。)

あなたの場合は、第2優先のカテゴリーにおいて申請可能な為、上記の第2段階の申請(I-140)と第3段階の申請(I-485)を同時に移民局に行う事ができます。Child Protection Act では、この時点(厳密にはI-485の申請を行った時点)で、子供が21歳に達していなければ、その後、グリーンカードの取得までどれだけの時間が経過しても、その子供も同時にグリーンカードが取得できると規定しています。すなわち、I-485 の申請を行った時点で、子供のグリーンカード取得条件である年齢を進める時計が止まると解釈されるわけです。従って、I-485 の申請後、I-485 が認可され、あなたがグリーンカードを取得した際に、御長女が21歳以上に達していたとしても、御長女も同時にグリーンカードを取得することができるわけです。

 

さらに、あなたの I-485 が何らかの理由で却下され、その後、不服の申し立て(Motion to re-open、Motion to re-consider)、或いは、上告(Appeal)を行い、その後、認可を勝ち取ったような場合であっても、Child Protection Act の適用があるとされています。

 

従って、あなたの場合は、何時、上記の Labor Certification を取得できるかが重要な鍵になります。労働局からの監査を受けない場合ですと、上述しましたように、平均で約7ヶ月で Labor Certification の手続を終了する事ができる一方、監査を受けてしまうと、合計で約17ヶ月掛かってしまう事になります。従って、あなたの場合、この監査に掛からなければ、御長女は、かなりの可能性でグリーンカードをあなたと一緒に取得する事ができます。しかしながら、万一、監査に掛かってしまい、Labor Certification が認可された時点で、御長女が21歳の誕生日を迎えてしまっていれば、あなたと同時にグリーンカードを取得する事は出来なくなり、その場合、家族申請、或いは、独自に申請する事を考えなくてはならないようになります。そこで、もし、現時点で、まだ、Labor Certification の申請に到っていない段階にあるのならば、(監査に掛かるか否かは、特殊な場合を除いて、コントロールできない事であるとしても)Labor Certification 申請までの時間ができる限り無駄にならないように、Prevailing Wage のリクエスト、募集広告等の手続を円滑にされる事をお薦めします。

04.2011  Economic Hardship

Q. 私は、現在、大学の3年生ですが、今回の震災により、父が職を失いました。実家よりこれ以上仕送りを行う事は出来ない為、日本に戻るように告げられました。今回の事で仕方が無い事は分かるのですが、卒業後、アメリカで働く事を夢見て、今日までの3年間努力してきた事を考えると、どうしても諦める事ができません。最近、移民局がアメリカに居る日本人に対しての救済法を発表したと聞きましたが、私は、この恩恵を受け、大学を卒業する事は出来ないものでしょうか。

 

A. 2011年3月17日、移民局は、日本人に対する救済法を発表しました。この救済法の中には、仮に、現在のステータスが切れていて、不法滞在になってしまった場合でも、他のステータスに変更できる等、本来の移民法において許される枠を大きく越えた規定も含まれています。ここでは、この救済法の中で、あなたの状況に適用される項目について説明します。

通常、F-1 ビザ・ステータスにて在学中に就労するには、以下の4通りの方法があります。

1) On-Campus Employment:キャンパス内ならば、セメスター中は週20時間まで、休暇や休日の間はその後の学期の授業に参加することを前提として、フルタイムで就労することができます。学校内ならば、Book Store やカフェテリアなど雇用主が学校自体でなくても構いません。また、キャンパス外であっても学校と密に提携している場合には、この制度の適用を受ける場合があります(例えば、メディカルスクールの学生で、その付属病院で働くような場合)。

On-Campus Employmentの場合は、移民局の許可を直接得る必要はありませんが、学校自体が許可制にしている場合があるので、その場合は、就労前にInternational Student Officeに行き、その許可を得る必要があります。

 

2)Unforeseen Economic Necessity (Severe Economic Hardship) :米国入国時には学校を卒業できるだけの資金源があったにもかかわらず、学生のコントロールの及ばない範囲で事情が変わった場合、学校と移民局の許可を得ることで、キャンパス外でも就労することができます。また、職種の制限もありません。これには、両親の失業または入院による膨大な医療費の出費で継続して就学を続けることが困難な場合などが例として挙げられます。米国入国時には予期していなかった事情の発生が、学生側の原因で起こったのではないことの証明に加えて、この労働手段のほかに On-Campus Employment 等、他の労働手段がないことも条件とされています。

 

3) Optional Practical Training (以下、OPT) - Pre-Completion: 一般的には卒業後に取得するOPT(Post-Completion)を卒業前に取得するもので、フルタイムの学生として一ヵ年(セメスター制の場合は、2セメスター)以上学校に通い続けた後、学期中は週二十時間まで、休暇や休日の間は、その後の学期の授業に参加をすることを前提としてフルタイムで就労することができますが、職種の選択にあたっては、学生の専攻する学術領域に限られます。学校の許可を得た後、移民局の許可を必要とします。但し、就労期間が、フルタイムで一年(週二十時間ならば二年に換算)までに限られており、さらに、卒業後に OPT の Post-Completion を申請した場合、その期間(一年)から、Pre-Completion で就労した期間が差し引かれる事になります。

 

4) Curricular Practical Training :上記の OPT とほぼ、同じですが、学校の許可のみで良く、移民局の許可を必要としません。

 

以前までは、上述の 2)の Unforeseen Economic Necessity は、、経済的な事情が変わった事を証明するのが(特に経済大国である日本の国籍を持つ人にとっては)非常に困難な申請であったと言えますが、今回の救済法においては、日本国籍を持つ者に対して適用されると規定されています。実際に今回の震災によりどこまでの被害を受けた事を証明しなければならないかの規定までは発表されていませんが、今後、新たなガイドラインが発表されない限り、各々の審査官の裁量に任される事になると考えます。あなたの場合、お父様が仕事を失われたわけですから、この救済法の適用を受ける事は可能であると考えます。また、この救済法においては、この就労許可の申請において日本国籍を保持していれば、通常よりも早く認可を受ける事ができるとも規定されています。

 

従って、あなたの場合、上述した 1)、或いは、4)のオプションを用いれば、最も早く、就労資格を得ることが出来ますが、そうでない場合でも、2)の方法を用いて早期に就労許可の申請をされる事をお薦めします。

02.2011    Self Petition

Q. 私は、アメリカ人の主人を通してグリーンカードを取得しましたが、現在主人との離婚を考えています。しかし、現在、持っているグリーンカードは、2年間有効の条件が付いていて、後、3ヶ月程度の切れてしいます。条件の解除を申請し、10年有効のグリーンカードに書き換えたいのですが、今回の切り替えの際に夫の協力を得れそうにありません。何か方法は、ありますか。

 

A. アメリカ市民との結婚を通してグリーンカードを取得した場合は、最初2年間有効の条件付グリーンカードが与えられ、その条件付グリーンカードが切れる90日前から、有効期限までの90日間の間に条件の解除(Removal of Condition)の申請を行わなければなりません。これには、Form I-751 という申請書を使用し、そこには、一般的には、申請者とその配偶者の両方のサインが必要であるとされています。しかし、米国市民の配偶者の協力が得られないような場合、或いは、米国市民が死亡しているような場合には、Self Petition という形で、申請者のみのサインで申請する方法があります。

 この Self Petition による方法では、条件付グリーンカードが切れる90日前から、条件付グリーンカードの有効期限までの90日間の期間を超えても、米国を出国していない限り、申請を行う事ができるとされています。仮に、強制送還の手続きが開始されていても、その強制送還の最終判断がなわれるまでの間は、この条件解除の申請手続きを継続する事ができます。また、このような場合、移民裁判官の判断により、強制送還の手続きの延期を行う事も出来ます。

この Self Petion には以下の3通りの方法があります。

 

1.Extreme Hardship Ground

 これは、条件解除の申請者が米国を離れる事が、当該申請者にとって過度に困難な状況を引き起こすことになる場合で、この事を立証する事により Self Petition が認められる事になります。この場合は、経済的理由、家族との離別等のみでは(勿論、理由の1つとしては認められますが、それのみでは充分な理由にならないということです)、充分な理由として認められないのが一般的です。例えば、申請者が事業を行っており、申請者が国外に退去されられる事により、多くの解雇者が出ることになる場合等は条件解除認められるよい理由となります。

 

2.Good Faith Ground

 これは、米国市民との結婚に至るには、正当な理由があり(グリーンカード目的では一切なかったこと)、結婚後、別居しなければいけない事由が生じた場合で、移民局は、当該婚姻がいかに強いものであったか否かを問う事になります。また、この場合には、条件解除申請時において、離婚、或いは婚姻の無効(Annulment)が成立している必要はありませんが、少なくとも、その手続きが家庭裁判所において開始されている必要があります。また、条件解除が認められるには、一般的には、離婚、或いは婚姻の無効(Annulment)が成立している必要があります。

 

3.Battered Spouse or Child Ground

 これは、米国市民が申請者、或いは、申請者の子供に対して暴力が行われた事実がある場合です。この場合は、警察やカウンセラーからのレポート等がその重要な証拠になります。

あなたの場合、ご主人からの暴力が行われていなければ、上記の2の場合が当てはまると考えられます。従って、あなたの結婚が正当な理由で行われ、結婚後に別居しなければいけない事由が生じた事を証明する必要があります。これには、結婚、或いは、交際していた時の写真、銀行の共同名義の口座、健康保険、自動車保険、生命保険、(同居していたときに送られてきた2人の名前の入った)郵便物、(結婚前後の)ラブレター、カード、(結婚前に頻繁に連絡を取っていたことを示す)電話の請求書等を提出するのがよいでしょう。また、事情を知っている人からの宣誓書、カウンセラーからのレポート等も有力な証拠になります。 この方法により条件解除を行うには、移民局の厳しい審査基準を通過しなけばならないので、できる限る多くの有力な証拠を集められる事をお勧めします。

 

 

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